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発酵の世界
2019.05.07

ビールという文明 #2古代の作り手と飲まれ方

古代の作り手は女性

ビール発祥の地のメソポタミア(今のイラクらへん)ではビール造りは女性の仕事で、ビールの守護神も女神だったそう。自宅でつくり自宅の酒場で飲ませる形式。今の小規模醸造所より小さいクラフトビールの地産地消。後の大量生産がその風習を後退させ、男性の職業に。日本酒も元々は女性が仕込みの主役(女性の刀自→男性の杜氏へ変遷)だったことに似ているかも♪

ビールの毎日の配給

紀元前3000年代のメソポタミアでは労働者は1日1リットル、下級役人は2リットル、上級役人と宮廷に仕える女性は3リットル、最高地位の役人達には5リットルのビールが割り当てられた。ビールは現代以上に日常的な飲み物だったようです。種類も20種類くらいあったとか。

ビールについての最古の法律

世界最古のビールについての法律は、シュメールのあとに同じメソポタミアの地に栄えたバビロニアの時のもの。
かの有名な紀元前1830年頃のバビロン王朝「ハンムラビ法典」に、「目には目を歯には歯を」に並んでビールについての厳しい決まりがあったようです。

例えば、
▼ビアホールではビールの代金を穀物以外で受け取ってはならない
▼質の悪いビールを客に高く売りつけてはならない
▼尼僧がビアホールを経営してはいけない
▼自分の酒場で、客が犯罪などの計画を相談しているのを見つけた時にしかるべく通報しなかった場合は「死刑」
▼ビールを水で薄めたのが発覚した場合には水に投げ込まれる「溺死刑」など