STORE
CALENDAR
MENU
発酵の世界
2019.05.07

ビールという文明 #1はじめに

はじめに

メソポタミア文明の頃、つまり紀元前8000年から4000年くらいに始めて原型が産まれたと「ビール醸造の技術と科学」の著者C.A.クロス氏は言いました。旧約聖書ではワインが人類最古のアルコールとされるが、それもメソポタミアとされ、ビールとどちらが古いかは不明。

世界最古の記録。
メソポタミアは今のイラクの位置でシュメール人とセム人が住んで居たが、シュメール人の紀元前3000年の粘土板の中のクスリの作り方の中にビールとワインの事が出ている。書いたのは「ルル」という医者。

「ルルの粘土板」はアメリカの調査団がメソポタミアの廃墟で発掘し、ペンシルバニア大学の博物館へ。グルラン博士→クレーマー博士→マーチン・レヴィと解読に何人もの人生がかかった。解読の結果、有能なメソポタミアの医師ルルは、現代薬物学のように動植物と鉱物で塗り薬や飲み薬を作っていた。塗り薬はワインで練り、飲み薬はビールに混ぜて飲ませた。飲みやすくするためだったらしい。古代から良薬は口に苦かった
のですね。

ビールの割り当て

紀元前3000年代のメソポタミアでは大麦と小麦の元祖エンメルの40%がビールに。労働者は一日一リットル、下級役人には二リットル、上級役人と宮廷に仕える女性には三リットル、最高の地位にある役人達には五リットルが割り当てられていた。日常的な飲み物だった。

メソポタミアでビールつくりは女性の仕事で守護神も女神だった。自宅でつくり自宅の酒場で飲ませる形式だった。今の小規模醸造所のもっと小さいクラフトビールの地産地消だったようです。後に大量生産が自宅のクラフトビールの風習を後退させ、男性の職業に。